ニート脱出作戦


 働こうと思えば働けるのに、進学しようと思えば受験勉強をすればいいのにそういった前向きなことをしないで、専ら自宅に閉じこもりきりの人をニートと呼んだりします。内閣府公表の定義によると、働く意思を示しながら就活をしていない人およびそもそも働く意思がない人をニートと定義付けています。また15歳以上34歳未満と年齢幅を設けているようです。大器晩成という言葉があります。

 

 私たちは長い人生の中で一休みしたいと思うときが何度かあります。同時にせっかちでもあり、気になったことは早く着手・確認しないと気が済まないという人が多いのも事実です。結果、一休みしている暇もなくただ走り続けているのです。そんな人は気付いた時には息切れしてしまい、心身ともに本当に動けなくなったときだったという現実もまた事実です。

 

 こうした中、人より幾分早く、そして長めの休息をとっているのがニートだと考えられないこともありません。ですから、ニートである自分を肯定している、といいますか、ことさらいけないことをしているという意識がない者もたくさんいます。『働かざる者喰うべからず』という言葉もありますが、いずれ働くまでの方向を決めているのだ、という言葉も聞こえます。

 

 これらは4年ほど前の毎週末、ニート支援のためのNPO法人のお手伝いをしたときに実感したことです。私のごく身近にもニートになった子がいましたので、当時はけっこう切実でした。ひきこもりはニートに含まれますが、ニートイコール引きこもりではありません。中にはそういう人もいますが、そういう人には引きこもりに適したカウンセリング等を行います。

 

 つまりニートとははっきり分けて対応するのです。一般に引きこもりは、いじめや暴行、大切な人の死等、非常に強い精神的外傷を得た場合に起こることが多く、それなりの時間とカウンセリング、時として服薬等が必要になります。一方、そうでないニートの多くは、近い将来の再起を自らの心に誓っています。

 

 早く働きたい、人のためになりたいと願望しているものです。そのタイミングがうまくつかめないため長引いている人がたくさんいるのです。ですから単発バイトでもいいですから働いた後の達成感を体得させ、再び働きたいという意識を積み重ねることが、本格的な就職活動へ向かうためにはとても大切なこととなるのです。